2016年7月23日 (土)

赤い靴

 第9回 横浜 山手の坂道と風景展 Part2 7月22日(金)~31日(日)

  Art Gallery 山手  http://art-g-yamate.com

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ここ何年か参加させていただいている、この企画。 昨日から7月31日までです。

アクセサリーなど20数点出品してます。 お近くまでお越しの方はお立ち寄りくださいませ。

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 「 赤い靴 」

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♪ 赤い靴 はいてた 女の子  異人さんに つれられて 行っちゃった

 横浜の 埠頭(はとば)から 汽船(ふね)に乗って 異人さんに つれられて 行っちゃった

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ノンフィクション作家の沢木耕太郎さんは、幼いころから疑いなく「異人さん」という一節を、
「良い爺さん」と思いこんでいたそうだ。
 
「だから、この歌がどうして哀しげな調べをもっているのか理解できなかった。親切で優しいおじいさんに連れられていくならいいではないか、と。 
『良い爺さん』が『異人さん』だと知ったときにはさすがに驚いた。」とエッセイに書いている。

 横浜 山下公園の「赤い靴の少女像」

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この童謡にはモデルになった女の子がいたが、じつは異人さんと外国には行っていなかったそうです。 佐野きみ (1902-1911)という、わずか9歳で亡くなった女の子がモデルというのが定説。
満3歳のときに親の事情で、アメリカ人宣教師負夫妻の養女になった。
やがて夫妻が本国に帰国することなったが、その時「きみちゃん」は結核にかかっていて、
アメリカに連れて行くことができずに、東京・麻布の孤児院に預けられる。 
「きみちゃん」の立場にしてみれば2度も親に捨てられたことになるわけで、かわいそうすぎます。 
ただ実の母親は、娘のきみは宣教師と一緒にアメリカに渡ったものと思い込んでいて、東京の孤児院で亡くなったことは知らないままだった。
その話を直接きみの母親から聞かされた野口雨情が1921年に作詞したのが「赤い靴」、
というのが、定説ということになっている。 細かな部分で異論はあるらしいけれども。

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山下公園の「赤い靴はいてた女の子の像」は純粋に野口雨情の詩をモチーフにしたもので
、そのミニチュア版が横浜駅自由通路のちょうど真ん中あたりにあります。
こちらは小さすぎるせいか、気がつく人はあまりいないかもしれないが。

事実に基づく「きみちゃん像」が孤児院のあった麻布十番にあるそうです。
これは見たことないが、冬になると誰かがマフラーや帽子をかけてくれるというのが微笑ましいです。 





2016年6月25日 (土)

FAKE

映画 「 FAKE 」  2016年  監督・撮影 森達也

                                 www.fakemovie.jp

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「FAKE」を先週18日、新百合ヶ丘での初日に観た。

この映画、先に公開された渋谷のユーロスペースでは連日大ヒットしているらしい。

僕がしんゆりで観たときも満席だった。

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この映画はあの「偽造の作曲家」佐村河内守氏についてのドキュメンタリー映画。

映画のほとんどのシーンが佐村河内さんの自宅の室内でカメラを廻して、本人に直接取材をしている。
たぶん、佐村河内氏がこれほど長時間にわたって取材を受けている映像は他にない。

ゴーストライターをやってた新垣隆氏の告発のあと、髪をすっきり切って一度だけ記者会見をして以来、人前には出てないけど、、 ずいぶん髪も伸びてまた元の(というのもどうかと思うが)佐村河内さんになってる。

会話は基本、森達也がインタビューする内容を佐村河内さんの奥さんが、声で話しながら手話通訳して、それに対して佐村河内氏が声で話して答える。 
それを観ながら、やっぱり変だよ、その発声は聴覚障碍者のものじゃないでしょうよ、、って疑いながら観ている。

ほぼ室内のシーンばかりではあるけれども、何組かの来訪者との会話もそのまま収録している。たとえば年末の番組の出演依頼をもちかけるテレビ関係者。 
彼らは真摯な言葉で出演依頼をするが、佐村河内さんはそれを結局断る。 で、代わりに出演したのが、あの新垣隆さん。 「おぎやはぎ」が司会の番組で、やたらいじられている新垣さんと、そのテレビをみている佐村河内夫妻。。
ファッション雑誌の、ブランド服を着てポーズをきめている新垣さんの写真をなんともいえないような表情でみる佐村河内氏。 。

、、たぶん笑わせようとしてないんだと思うけど、なんか可笑しい。 なんか滑稽。ここ笑っていいのかなー、と思ったんだけど。
上映中、何度も笑いに包まれていた。

来訪者がくると、佐村河内さんの奥さんは必ず人数分のショートケーキを出す。
何度もショートケーキでおもてなし。

それから、何度もアップになる佐村河内さんちの猫。 
客人を品定めするような、蒼い目。 
映画も終盤になると、おなか見せて寝っころがって、、だいぶリラックスしとるね。

佐村河内守とはいったい何なのか。 なぜ新垣隆は森達也の取材を断ったのか。

やがて「話してはいけない、衝撃のラスト12分」に突入する。
ほろっと感動してしまった観客、 それを壊すかのような森達也の最後の質問。
、、 佐村河内氏がそれに答えようとするところで、、 
     え~!ここで終わりますか!?

FAKE ・・・ 偽造。 見せかけ。  この映画にも真実と、仕掛け、やらせがたぶんある。

2016年6月11日 (土)

森羅万象を刻む - デューラーから柄澤齋へ

先日、町田市立国際版画美術館で6月19日まで開催されている「 森羅万象を刻む デューラーから柄澤齋へ 」を観てきた。

                                   http://hanga-museum.jp/

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2月に日本橋の不忍画廊で「ビュランに捧ぐ 渡辺千尋と門坂流 展」を観てきたけど、この「森羅万象を刻む」も同じく「ビュラン」と呼ばれる版画用の彫刻刀で刻まれた版画作品の、いわば「歴史」を辿る展示になっている。

  これは僕のビュラン。 まず刃先を鋭利に砥げなければ、道具にならないです。

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展覧会では銅版画(エングレーヴィング)だけでなく、木口木版画の作品も多数展示されています。 「木口木版」は堅い木を「輪切り」にした断面に線を彫る版画です。 木を縦に切った「板目」より目が詰まっているので細かい表現が可能なのです。
木口木版では、僕がファンである柄澤齋さん、彼に影響を与えた日和崎尊夫の作品を展示されている。

ほとんどの作品が黒一色のモノクロ作品。 ま、はっきり言って地味な展覧会ではある。

銅版画は凹版なので彫った線が黒くなる。
木口木版は凸版だから彫った線が白い。

どちらにしてもその「線」はまさにまさに「超絶技巧」。

展示室に入る受付でルーペを借りた(もちろん無料)。 
作品の全体を観てから、その線をルーペで拡大しつつ追っていくと、膨大な手間と時間に頭がくらくらしてくるわ。

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1点、不思議な作品を紹介しよう。

 クロード・メラン 「聖顔」 1649年

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布にイエスの顔が現れたという、聖書の元ネタはさておき、この作品をさらに拡大すると、、

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マジか!、、、
! ! ? この作品は螺旋状に刻まれた「1本の線」の強弱だけで描かれている、、! !

こんなことが出来るのか?  あれこれ制作手順を想像してみた。

ビュランの刃先は常に一方向を向いているので、曲線は版のほうを動かして刻む。
この木の年輪より多いかもしれない線を刻むのに銅板をどのくらいクルクル廻したんだろう、とかしょうもないことに頭を巡らしてしまった。

「森羅万象を刻む」はあと1週間。 6月19日(日)まで。

2016年6月 5日 (日)

 国芳・国貞 展 

6月3日(金)、渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアムに「俺たちの国芳 わたしの国貞」を
観にいった。

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大盛況のため会期最後の1週間は5月30日(月)から6月2日(木)が20時閉館。6月3日(金)と4日は21時まで、となっていた。 さすが、映画館や、オーチャードホール、シアターコクーンも運営してるBunkamura 、こういうとこは臨機応変だね。

しかし会期2日前。 すごく混雑していた。これほどとは!

しばらく前にチケット販売サイトのイープラスからこの「くにくに展」の「プレミアム内覧会」のお知らせが届いた。それは平日の一般開館が終了したあとの19時半くらいにあらかじめ予約していた会員だけが入館できてゆっくり鑑賞できるという企画だったのだが、その代金が限定グッズ(たしか皿だった)込みで¥3500というだいぶ高額だったため見送った。
けれど、あの人だかりを見て「やっぱプレミアムで観た方がよかったか、、」と後悔した。

ほんとは先日熱狂のうちに終わった東京都美術館の「伊藤若冲展」とかもそういう企画してくれればいいのに、と思う。 「若冲のプレミアム内覧会」とかあったら私は¥5000でも行くぞ。

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なにしろ「歌川国芳」。 発想の豊かさ、斬新な構図と色彩。

僕は特に、国芳の躍動感みなぎる「武者絵」が大好きだ。

人が多くて疲れたけど、それでも観てよかったと思うわ。

展覧会グッズの売り場の会計が長蛇の列だった。
唯一欲しかった「髑髏柄の手ぬぐい」は売り切れだったので何も買わなかった。

これは2011年12月、「森アーツセンター」での「没後150年 歌川国芳 展」の図録。

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この1冊は国芳だけで作品点数が多く、印刷のきれいで気に入っている。

やっぱり、国芳かっこええ!

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渋谷Bunkamura ザ・ミュージアムでは来年2月23日から「河鍋暁斎 展」がありますね。
これも見逃せない。

高島野十郎 展 -光と闇、魂の軌跡

目黒区美術館で「没後40年 高島野十郎 展 -光と闇、魂の軌跡」を観た。

高島野十郎(たかしま・やじゅうろう 1890-1975)という画家のことは今回この展示を観るまで、知らなかった。 まったく不勉強であります。

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150点ほどの展示作品のなか、もっとも心惹かれたのは第4章の「静物」。

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この「からすうり」(53×41cm)も「写実」に違いないんだけど、画面の隅々まで描ききる、
なんていうか宗教的な「慈しみ」みたいなものがあります。

なんとなく先日まで上野で公開されていた伊藤若冲の絵にも通じるものがあるようにも
感じた。

それから、最後の展示室にあった「蝋燭」のシリーズ。

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約23×16cmくらいのサイズの「蝋燭」の絵が20点近く、ひと部屋まるごと「蝋燭」に囲まれているという、油彩にしては小品ながら「圧巻」の展示だった。

ほかの風景画とかのひとつひとつの作品はどんなものだったか忘れてしまっても、こういう作品の展示は、たぶんずっと忘れないと思う。

展覧会の図録(税込¥2500)を買おうと思ったら、手持ちの現金が¥800。。

クレジットカードは使えず、現金のみなのだという。

「一般の書店でもご注文できます」ということなのでそうすることにした。


Kanoco BEER

うちから走って15分ほどのところに、知らないうちにちいさな店が開店していた。

たしか、以前は設計事務所かなんかだったが、それが移転したあと、4月からオリジナルのクラフトビールを販売するために開店したらしい。

       Kanoco BEER & MARCHE       http://ameblo.jp/kanocobeer/ 

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Kanoco BEER  LILY STOUT  百合ヶ丘在住の主婦がブレンドしてつくったビールです。

ラベルに「発泡酒」とあるのは、日本の酒造法だと麦芽とホップ以外のものが入っていると
「ビール」と表記できないから。たとえば欧州産の輸入ビールのいくつかもそうなってたりします。カノコビールにはバニラやカルダモンのフレーバーがちょこっと入ってる。

「百合ヶ丘」だから「リリィスタウト」、 「Kanoco」は「かの子」さんの名前から。

1本買った。 税込で¥648は、ちょっと高めかな~。
ベルギーの「シメイ」がたしか¥480、「湘南ビール」が¥500くらいだったか、それと比べても¥600超えは正直、躊躇する価格ではあります。

 それと、借りてる畑で収穫したという「玉ねぎ」をいただきました。はい。

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 美味い! こげ茶のその色から想像できる、コクのある味わい。  
 その前のバニラのほんのり芳ばしい香り。 

 ぐびぐび飲むより、ワインのようにゆっくり味わいたい1本です。

 
昨日、店の前を通ったら「~7日まで臨時休業 (熊本へ帰省)」となっていた。
ご実家は大きな被害はなかったそうだが、くれぐれも余震その他、気を付けてほしいです。



 

2016年6月 1日 (水)

路地裏の猫屋2016

相模原の「工房W-WELL」での年の2度だけの期間限定のギャラリーで、
「路地裏の猫屋2016」が開催中です。

2016.5.26(木)~6.5(日) ㊟5.30(月)と31(火)は休みです。

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                                            http://www.w-well.com

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「ぜひ銅版画を!」と声をかけていただいて、でも搬入日がデザイン・フェスタと同日なんだな~、と迷ったが、せっかくなので出しました。  
、、とはいえすべて予定通りにはいきませんでしたが。

これ、額縁が壊れてしまいました。すみません、すみません。

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もしも、「額込みで欲しい」という方が現れたりしたら、ちょっとお待ちいただいて、
額縁を交換するか、作り直すかして納品しますたい。


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こちらは切ってサイズの版画、CDケースを使った額装込。
ほんとうは3点だったが、ひとつボツにした。

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この作品「ハリネズミ」は1枚¥500の「チャリティー品」。
売上は全額、熊本方面にいくそうです。

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版画なので複数納品してます。できれば20枚くらい、それ以上売れてほしいとこだが。

「ハリネズミ」はドイツやフランスでは「幸運を運んでくる動物」です。

作品を購入してくれた方は、払った代金は丸ごと義援金になって、それを制作した作家さんはその労働がそのまま支援になるぞ、と。
カルロス・ゴーン風にいうならば「ウィン・ウィン」というやつだな。

「愛には金がいる」、これに勝る真実はない。
けれども、「金が無い奴は愛も無」かというと、そうでもない。
むしろ逆だったりするのだ。

 よろしくおねがいいたします。




 

2016年5月 8日 (日)

デザイン・フェスタVol.43出展のお知らせ

今週末の5月14日と15日の2日間、「デザイン・フェスタ」に出展します。

前回の昨年11月は抽選で落ちたので、1年ぶりになります。

そのわりにあまり変わり映えしない出展になりそうですが、お時間ある方はぜひ。

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ブースナンバーは G-357 です。

2016年4月 3日 (日)

トーキョー・シック  佐野元春&雪村いづみ

トーキョー・シック Tokyo Chic   

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2年前に限定発売された佐野元春と雪村いづみのコラボレーションのCD&DVD。

ブックオフでたまたま見つけて買った。 あまり安くなってなかったが。

このなかで「トーキョー・シック」「もう憎しみはない」の2曲を佐野と雪村いづみがジャズのビッグバンドのライブ録音でデュエットしている。
というより雪村いづみの歌の上手さに驚いた。とても75歳の声と思えん。
佐野は雪村さんのコーラスでしかない感じだ。

「トーキョー・シック」は「sick (病気)」ではなくて「chic (小娘)」。
「東京のお嬢さん」といったところか。

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DVDの Billboard Tokyo のライヴ映像もいいです。

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 「このレコードを両親に捧げる 佐野元春」

若いころに雪村いづみの歌を聴いていたという、佐野の亡くなったご両親の写真がCDのブックレットに載っているが、美男美女でびっくりです。

コートの話

昨年の11月に町田ルミネのBEAMSの店員に「そのコートいいですね」と声をかけて、それは店で扱っているものていうことだったので、取り寄せてもらった。

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「これはもともと作業着なんです」
ヨーロッパの職人がシャツやズボンを汚さないように着るもので、本来お洒落着でもないし、それからペラペラなので防寒にはならないみたい。

でも裾の長いものは職種によっては、反って邪魔くさくて、危ないよなあなどと思ったが。

値段は高くなかったわりにタグをみたらイタリア製だった。

さっぱり防寒にならんので冬の間は着てなかったが、桜の季節の近頃よく着ている。

            
一昨日、NHKBSの旅番組の紹介でフィレンツェの靴職人がまったく同じものを着て作業している姿がテレビに映った。 
彼のコートは僕のよりもさらにヨレヨレで色褪せていたけれども、それがカッコいいのだ。

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コートといえば好きな写真があって、ひさしぶりにそれを本棚から探した。

30年くらい前に買った彫刻家ジャコメッティの作品集。僕が初めて買った「洋書」だ。フランス語の文章はいまだにわからん。

そのなかの写真。雨のなかをこちらに歩いてくるジャコメッティ。
写真家のアンリ・カルティエ・ブラッサイが撮った有名な写真だ。

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実はこないだ小雨が降った時に、これを真似してみた。

僕がやったらウルトラマンの怪獣の「ジャミラ」でしかなかったが。。

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ちなみに「ジャミラ」はもともとは人間だった「哀しき怪獣」で、大人になってこのストーリーを観るとたぶん泣ける。

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