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2010年4月24日 (土)

「ビフォア・ザ・レイン」

映画 「Before the Rain」 1994年 イギリス・フランス・マケドニア 
                   監督 ミルチョ・マンチェフスキー

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日本公開は1996年。 
恥ずかしいほどに無知だった僕はこの映画を観るまで
「マケドニア」という国は歴史上のもう存在しない国だと思っていた。
実際にはクロアチアとかとともに旧ユーゴスラビア連邦の1共和国で
映画撮影終了間際に独立国として認められたらしい。

で、この映画。 
思い出した、1997年2月に新宿歌舞伎町の「シネマスクエアとうきゅう」で観た。
そのすぐあとに1週間ほど旅にでて、
その帰りの飛行機でたまたま隣だった女性も同じ映画館でそれをみていて
何時間も映画の話でもりあがったのだった。
ひと月ほどたってから横浜の「関内アカデミー」でも上映してもう1回観た。

マケドニア出身の監督の長編デビュー作にしてヴェネチア10冠の傑作であります。

ぜひ、観てほしい。

ああ、それなのにそれなのにこの作品はDVD化されてないのだよ。
何でだよー! こういう傑作こそちゃんと残せよー(怒)!  
とメーカーに文句のひとつもいいたいが、、、
当然レンタルにもない。がどうしても観たくなり
先日アマゾンでレンタル落ち品のVHSテープを入手した。 ¥2980。

しかし、ミニシアター、単館ロードショーのちょっと前の作品だと
VHSビデオテープではあってもDVD化されてない映画ってわりとある。
それも僕がもういちど観たいものにかぎって。

たとえば「フィオナの海」。アイルランドの人魚伝説をベースに少女の奮闘を描いた作品。
「スモーク」。 ポール・オースター原作。これはDVDになっているが。
続編で、いきおいで即興的に撮ったという「ブルー・イン・ザ・フェイス」。
これはDVDでないのだよ。
この2作はボックスセットで特典つけて販売するべきだ。 そうだろ。

話がそれた、、「ビフォア・ザ・レイン」。
この映画は3話構成になっている。

第1話「言葉」。 民族間の対立が激しいマケドニアの山岳地帯。
若い僧とアルバニア人の娘の物語。

第2話「顔」。 舞台はロンドン。 
マケドニア人の戦場カメラマンと女性編集者。

第3話「写真」でそのカメラマンは故郷のマケドニア、第1話の舞台に帰郷する。

3つのストーリーの中に別の物語の主役たちが意外なかたちで登場する。
そして、微妙に時間軸がずれていく。

ここまで書いて思ったんだが
この、いくつかの物語の時間軸がずれて構成されていくスタイル。
あの「バベル」にも通じるものがある。 より複雑、緻密だけど。
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督は「ビフォア・ザ・レイン」から
ヒントを得たなんてことあるだろうか。
同じ監督なら前作の「21グラム」のほうがいいと思うが。

また話がそれた。そう「ビフォア・ザ・レイン」。
その第3話「写真」のラストシーンでなんと映画のプロローグ、ファーストシーンに戻る。
終わりは始まり。 陳腐な表現だが、「メビウスの輪」のように。

これは、何を意味するのか。 
繰り返す人間の愚かさ。 
あるいはもう一度たどったら彼や彼女は死なずにすんだかもしれないという希望か。

ビフォア・ザ・レイン。 「雨が近い」 「雨になりそうだ」 「見ろ、雨になる」・・・
くりかえす劇中の台詞がなんだか象徴的だ。

付記。 荒涼としたマケドニアの風景もとても美しいのです。

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コメント

う〜ん、いつもながら、いつも以上に映画の表現饒舌で面白いです。ホント(・∀・)イイ!

ありがとうございます。 ここで触れたい映画はまだまだあるので、またぜひ。

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