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2010年5月30日 (日)

 鴨居玲 展

没後25年  鴨居玲  終わらない旅  

  河口湖美術館 2010 4.10~6.13

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富士五湖の河口湖美術館まで行ってきた。

鴨居玲(1928-1985)は18~20歳くらいのころ好きだった画家。
当時、日動画廊から出版された画集(¥45000)をアルバイトした金をはたいて買ったほどだ。
ぶ厚いわりにカラー図版の数はそれほど多くなく、ちょっとがっかりした覚えがある。
その画集はその後7年くらいして神保町の美術書専門の古書店に持ち込んだら
定価の倍ちかい値で売れた。

その鴨居玲の作品を10年ぶりくらいか、ずいぶんひさしぶりに観た。

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この展示7月になれば、横浜の「そごう美術館」に巡回してくるのだが、
今観たいのと、デパートの美術館は好きでないのとで今日、河口湖へ。
美術館はロケーションや建物のたたずまいまで含めてアートなのだ。

鴨居の破滅的ともいえる生涯や、その描かれた人物像から想起される
物語性といったもの、カタログに書かれた文筆家のテキストなど
いっさい度外視して1枚の四角い絵画として観てみよう。。

この作家は作品の質の振幅がかなり大きい。 もうピンからキリまで。
傑作からこんなの出さないでよなレベルまで。

印刷物や画像でみるとインパクト強いけど現物見るとよくわかる。

例えば「酔っ払い」や「廃兵」などの何度も描かれたモチーフでも、
油絵の具をただ塗っただけの作品から
絵の具が絵の具を超えたなにものかに昇華されたような作品まで。
それは、四角い画面構成の弱さ(最大の欠点ともいえる)をおぎなってあまりあるほどに。

鴨居自身、油絵の具は乾きが遅すぎて自分の描くスピードに会わない
と若い頃に言ったらしいけど、そのとおりだと思う。
紙の鉛筆だけ、または水彩や油彩で淡く着色されただけの
デッサンのほうが作品の質が高いもん。

そんな中で油彩の最高傑作はこれです。
「ボリビアインディアンの娘」 1970年 61x73cm

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この男と見まがうばかりの少女像、この緊張感はどうだ。
約80点の内この作品を含めて油彩、デッサン7~10点観るだけで
この展示は価値がある。

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それ以外、とくに大画面の作品はスッカスカ。
あるいは自分で自分の作品をコピーしている。
後期の裸婦像なんか観るとそうとうなスランプだったんじゃないか、と思う。

自画像。
写真観るとわかるけど鴨居玲、俳優といっても通じるくらいのハンサム。
ナルシスト、自己陶酔する性質か自画像多いです。
その中でも最初期の19歳の自画像は必見。

でもやっぱりデッサンだな。 うまいというより、かっこいい。
鴨居のデッサンばっかりの展覧会いつかやってほしい。

そう書いていたらまた観たくなってきた。

もし興味をもった方がいたら、ぜひ足を運んでいただきたい。
あるいは7月の横浜そごうでも。 

僕もまたいこうかな。

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