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2011年1月 6日 (木)

邂逅の開高

昨年のことだが、ヴィレッジ・ヴァンガードにワーゲンの本を探しにいって
それはたいした内容でなく、代わりというわけではないけれどこの2冊を買った。

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開高健。 好きなんです。すべての著作を読んではいないけれど。
「かいこう・けん」とよんでいる人が多いけれど正しくは「たけし」。
いいペンネームだなと思っていたら、本名だそうだ。

この文庫の「耳の物語」は自伝の2部作「破れた繭」と「夜と陽炎」を収録したもの。
何年も前に「破れた繭」だけ読んだままだったので、また最初から読みかえしている。

昔「週刊プレイボーイ」に「風に訊け」という人生相談みたいな連載をやっていて
あらゆることに洞察が深く、それこそ哲学からエロまで。
この人すげーと思いながら、毎週立ち読みしたもんであります。

ちゃんと作品をよんだのは実は絶筆の「珠玉」という宝石をモチーフにした短編集が最初。
関西弁まるだしの本人のキャラとギャップのある格調高い文体に魅せられた。
でも、自分はもう小説は書けないと告白しているような、
これで最後だと、そんなふうにも読めて、ちょっと読んでて辛い。。
「珠玉」の単行本の装丁は見事です。 
本の大きさといい、タイトルの字体といい、色使いといい、、、

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わりと有名な話だけど、開高健は一流のコピーライターだった。といっても洋酒限定の。 
小説家になる前は大阪の寿屋(現・サントリー)の社員で宣伝部だった。
50,60年代の「トリス」の広告コピーなんかはほとんど開高健によるものだ。

そんな縁でか、追悼番組をサントリーはスポンサーだったが、
たしかほとんどCMを流さないで放映した。
それが、昨年民放のBSで再放送してたんですよ。 たまたま途中から観たけど。
御覧になった方いるだろうか。。

1970年に小説家の開高が「オールド」に書いたコピーを紹介しよう。
これは広告コピーというより「詩」だ。
もし深夜、そっと呟いて呑んだなら至高の一杯になるかと、、

  跳びながら一歩ずつ歩く。

  火でありながら灰を生まない。

  時間を失うことで時間を見出す。

  死して生き、花にして種子。

  酔わせつつ醒めさせる。

  傑作の資格。

  この一瓶。

  

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コメント

渋いgood
なんと上質なコピー。
日本の広告業界の黄金時代だったかも。
ヴィレッジ・ヴァンガード面白いですよね。

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