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2013年5月11日 (土)

泣ける図録 「若冲が来てくれました」

月に2,3回、美術館や博物館に足を運ぶので、
年間にするとけっこうな回数になると思う。

そういう展覧会とかだと、展示作品図版を収録した図録(カタログ)が販売されているが
観にいったすべての展示の図録を買って帰るわけではない。

だいたい¥2000~2500くらいはするもんなので、見本をみてよくよく吟味して、
やっぱり買わないことのほうが多いかな。

たとえば都美館であった「マウリッツハイツ美術館展」とかは目当てはフェルメールの絵なので展覧会の図録よりも、フェルメールの画集買う。

「ベルリン美術館展」も目当てはルーカス・クラナッハだったので、重たい図録買うほどでもないかな、とか。

「フランシス・ベーコン」は貴重だったけれども、カタログのヴォリュームはいまひとつだったんで、これも買わなかった。

「松本竣介展」の図録は内容構成、図版ともによかったので買った。

そんななかで、欲しかったのに品切れだったのが先日観にいった「かわいい江戸絵画」。
増刷分も完売になっちゃたそうだ。
でも一昨年、千葉で観た「田中一村展」なんかは完売になっても、さらに増刷して「後日自宅に発送」というかたちで対応していた。 その際、送料はサービスだったような気がするが。
おかげで2週間くらいして無事に入手することができた。
そこらへんの対応をを比べると、だめだめだなあと思ってしまう。
、、細かい事情など知ったこっちゃないですから。

さて、現在東北被災地3県を9月まで巡回展中の
「東日本大震災復興支援 若冲が来てくれました」展。

  http://jakuchu.exhn.jp/about.html

これの図録がすごくいいらしい、ということで展示を観にいくより先にAmazonから取り寄せた。 。。万一また完売になったら、という心配もちょっとあるけど。。

  「若冲が来てくれました」の図録が来てくれました、、、、、 送料込¥2625。

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収益の「全額」が復興支援金になる、という今展覧会の図録。
表紙をめくるとまず被災地の子供達の笑顔の写真がいちめんに。

2013051104

これは復興支援、そして「子供たちにARTを届ける」という主旨が伝わってくる。

2013051105

さらに大きな特徴は1枚1枚の作品のタイトルと解説。

ほぼすべての作品の題名は小学生くらいの、児童でも理解できるような平易な言葉に換えられている。 その隣にすこしちいさく漢字の本来のタイトルが。

解説文も難解な言葉を使わずに、小中学生でも理解できる、もしくは親が読み聞かせても伝えられる内容になっている。

僕でもわかる。 

2013051101

「群鶴図屏風」は「ツルの行列」。
「梅花猿候図」は「梅の木であそぶサルの親子」
「芭蕉雄鶏図」は「オンドリとバショウの葉」
そして「鳥獣花木図屏風」は「花も木も動物もみんな生きている」。

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なんなんでしょうか。この六曲一双の屏風!

「屏風」というスケール感もさることながら、約1センチ四方、85000個の升目を鮮やかな色彩で埋めていった、江戸時代とは思えんこの作品。
現代のグラフィック・アーティストがパソコン使って制作したものだといっても、そのまま通用してしまいそうだな。

今回の展覧会の企画はこの大作を東北の人に見せたいという思いからスタートしたものだそうです。

本来は2006年の国立博物館などでの「プライス・コレクション展」での公開が「最後の里帰り」のつもりでいたそうだから、東北3県限定の今展示が日本で見られるラストチャンスになるかもしれないのだ。

僕にもし子供がいたら、これだけは見せにつれていってやりたいと思う。
きっと一生忘れないんじゃないだろうか。

なんか、観にいく前からレヴュー書いちゃったみたいだけど、普段日本美術にも江戸にも興味がない人こそ観に行かれたらいいと思う。

なにしろ、チケット買って観るだけで復興支援になるのだから。 

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コメント

こんにちは。
この本紹介して下さってありがとうございました。このコレクションの話どこかでちらっと聞いて、このすごいタイルのような絵の話もテレビで見て、何か頭の中で宙ぶらりんになっていたのが、これで収まりました。多分来月にでも行ってみます。…しかしこの本、印刷も、構成も、見事ですね。

AKさん、お久しぶりです。
僕もまだ、この展示観に行けてないのですが、この機会を逃すと一生観られないかもしれないという思いに駆られ、最後の「福島展」には必ず行こうと思っています。
コメントありがとうございます。
僕の駄文もちょっとはお役にたてたのかな。 うれしいです。

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