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2015年12月

2015年12月30日 (水)

古書信天翁

クリスマス・イブの前日、谷中にいた。

友人で詩人のカワグチタケシさん主催のイベント "sugar,honey,peach+love ~Xas mix"

 http://kawaguchitakeshi.blogspot.jp

会場は古書店の「古書信天翁」。 「あほうどり」と読むとは、知らなかったな~。

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ディランのポスターがかっこいいね。

www.books-albatross.org

この古書店は初めて行ったのだが、音楽、美術、写真、舞台芸術関係の書籍が多く、その日は3冊ほど購入しました。

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2007年、2008年の「芸術新潮」。 
美術雑誌が特集する「手塚治虫」。すごい濃い内容。
それから「女性モデルがほぼ全員愛人」だった「モディリアーニ」、、、
、、ちょっとうらやましいぞ、おい。

もう1冊はアメリカ版「吾輩は猫である」みたいな。

                       
同じビルの中華料理店のデリバリーがあり、ちょっとしたクリスマス・パーティーだった。

カワグチ氏との付き合いは長い。15年くらいになるのかな。 楽しい夜をありがとう。

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「聖なる夜」といいながら、物欲と食欲と性欲ばかりのクリスマス・イブは何にも予定がなく、で何をしたかというと、献血。

看護師さんが「このあとはお酒を飲んだり、運動したりする予定がありますか?」と訊くので、きっぱりと「ヒマですっ」と答えたら、
「いちばん理想的な答です」とその看護師さんは言った。

日本人の1割ほどのAB型は常に品薄らしいのだ。

2015年12月18日 (金)

神奈川県立近代美術館に行こう

鎌倉の鶴岡八幡宮の境内にある「神奈川県立近代美術館 鎌倉(本館)」が2016年1月末で閉館する。 
日本初の公立近代美術館。築65年。 なんでも鶴岡八幡宮との契約が切れるためらしいというのがよくわからないが。

この美術館は旧いだけあって、エレベーターもエスカレーターもなくて、まず階段を登らないと展示室に入れないので、今どきの「バリアフリー」ではぜんぜんないけれど好きな美術館だ。

初めていったのは1986年くらいの「ゴヤ連作全版画展」だったと思う。

その後もいろいろな展示で幾度も行った。 
展示室から次の展示室に移るのに一度、外に出る美術館は他になかったような、、。

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先日12月13日の朝9時のNHK、Eテレ(この名前はやっぱり好かん)の「日曜美術館」はその「さよなら、わたしの美術館」特集で、神奈川県立近代美術館、そのものを作品として紹介していた、とてもいい内容だった。 
この回は明後日、20日の20時に再放送されます。 お時間ある方はぜひみてください。

レギュラーの俳優の井浦新とNHKの伊藤アナウンサーとこの回のゲストで女優の鶴田真由の出演。もうひとり女優さんかなと思ったら、美術館の美人学芸員だった。

日曜美術館は何年か前から再放送がその日、当日の夜でなく翌週の夜になったので、こうして貴方に紹介しやすくなった。

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ところで、「県立近代美術館 鎌倉」の「愛称」「通称」は「カマキン」なのだそうだ。
ちょっとまて、「カマキン」なんて知らなかったぞ。ほんとに?
言葉の響きとして「カマキン」はどうなのか?

じゃ、例えば「多摩市立近代美術館」とかできたら愛称はどうするんだろう? え~!?

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それはさておき、カマキン「神奈川県立近代美術館 鎌倉」。 あの階段を登るのも、建物も見納めになってしまうのか。 

僕のいちばん好きな所蔵作品は松本竣介の「立てる像(自画像)」です。

 必ず行こう。 お別れに。 

ヴィヴィアン・マイヤーを探して

 「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」  2013年アメリカ映画 83分

監督:ジョン・マルーフ、チャーリー・シスケル

   www.vivianmaier-movie.com

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僕が少なくても月に2度は映画を観にいく、新百合ヶ丘の「川崎アートセンター・アルテリオ映像館」ではただ今「写真家映画特集 スタンプラリー」というのをやってまして、4本の映画を観て専用のカードにスタンプを押してもらうと、招待券1枚プレゼントというものだ。

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このスタンプカードを持っている人がどのくらいいるのかしらないけど。

1本目が先日紹介した、ブラジル出身の超有名報道写真家のドキュメンタリー「セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター」。

2本目が先日観た「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」。

  (、、3本目、4本目は年明けて、1月公開の予定。)

世界中で活躍して、その筋の人ならたぶん知らない人はいないであろう「サルガド」と、
ほんの数年前までまったく無名だった(というより作品を1枚も発表しなかった)「ヴィヴィアン・マイヤー」。 この差は何なのか。 わからない。

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2007年、シカゴ在住の青年がオークションで大量の古い写真のネガを手に入れた。その一部をブログにアップしたところ、熱狂的な賛辞が寄せられた。この奇跡をメディアが絶賛。撮影者の名はヴィヴィアン・マイヤー。青年がネットで検索してやっと1件ヒットしたそれは、ほんの数日前の死亡記事だった、、、

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「ヴィヴィアン・マイヤーを探して」、このドキュメンタリー映画の監督は、この大発見の張本人の青年、ジョン・マルーフ。 監督自らが出演して語るというのは、マイケル・ムーアみたいだな、と思ったらパンフレットでもそれについて書かれてた。

映画はタイトルの通りに「謎の人物、ヴィヴィアン・マイヤー」について、生前の彼女を知る人々を訪ねてインタビューを重ねていく。
職業は「乳母(ナニー)」。 住み込みで裕福な家庭を転々としていたらしい。

「時代おくれの服を着ていた」 
「いつもカメラを持っていた
「なにを撮っていたのかは知らない。一度も写真をみたことがなかったから」
「変人だった」

何人もの人を訪ねて話を聞いても、結局何もわからない。

なぜ、身寄りのいない天涯孤独の乳母をしていた女性がこれほど優れた写真を撮れたのか。経歴から写真の専門学校や写真家のアシスタントなどをして学んだというわけではないらしく、おそらく独学だ。そういう方面の人とも交流があったわけでもない。それにしてもスクリーンに映し出される写真の1枚、1枚がすばらしい。表情も、構図も。 彼女が撮ったストリート・スナップは、たぶん写真作品に普段興味がない人が観てもそう思うはずだ。

なぜ、15万枚以上の作品を残しながら、生前作品を公表しなかったのか。
周囲の人にも1枚見せなかったらしい。
写真に限らず、何かモノをつくっている人なら、有名になりたいかどうかは別にしても、
いいものが出来たら多くの人に見てほしい、できればそれをお金にかえたい、人の心を動かしたい、自分がいなくなっても作品を残したい、とか思うのはふつうなのに。(結果的にはそうなっているけど)。 でも、彼女が生前から作品を発表していたら、20世紀の写真史は変わり、貧困のうちに亡くなることもなかったかもしれない。

あれほど何枚も自身のポートレイトを撮っていながら、自身を語る言葉は何も残していない。、、、ように思われる。膨大な資料の中から今後何かが見つかるか。

もういちど、、とにかくヴィヴィアン・マイヤー、この人の撮った写真はすばらしい。

映画では取材シーンを少し減らしてでも、写真を多く映して欲しかった。 そこだけやや不満を覚えるが。

「発見された、天才写真家」、ヴィヴィアン・マイヤー。 
いまの「熱狂」は彼女は望んでいたことではなかったかもしれない。

それでも、これほど心動かされる作品はやはり「発見」されるべきだったのだ。

映画を観て以来、ヴィヴィアンの生涯と残した写真作品が頭から離れず、そしてやっぱりわからない。。

2015年12月16日 (水)

黄金のアデーレ 

映画 「黄金のアデーレ 名画の帰還」 

原題 WOMAN IN GOLD      2015年 アメリカ・イギリス映画

監督:サイモン・カーティス 

出演: ヘレン・ミレン  ライアン・レイノルズ  ダニエル・ブリュール  ケイティ・ホームズ

「グスタフ・クリムト(1862~1918)」という画家は、それほど絵画に興味がない方にしてみれば、聞き覚えのない名前かもしれない。
実をいうと僕も「クリムト」自身の作品と本人よりも「エゴン・シーレ(1890~1918)」の先生としての認識で、自分のなかでは「重要人物」という扱いではないのだが。
クリムトとその周辺の芸術家をひとくくりに「ウィーン世紀末」と言ったりします。

ウィーンの上流階級の肖像画を多く手掛けたクリムト。
その作品は金箔を使ったり、過度に思えるほどの装飾性で、このようにやたらゴージャス。

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「アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像」。 
この絵画が映画「黄金のアデーレ」の主役でもある。

物語:第二次世界大戦のさなかに、ナチスによって強奪された美術品の多くは戦後オーストリア政府の所有となっていた。戦時中アメリカに亡命していたマリア・アルトマン(ヘレン・ミレン)は故郷のオーストリア政府に「伯母の肖像画(アデーレの肖像)を本来の所有者である自分に返してほしい」という裁判をおこす。
共に闘う弁護士はまだ駆け出しのランディ・シェーンベルク(何と作曲家シェーンベルクの孫)。
ランディと共にマリアは二度と戻る気のなかったウィーンに過去と向き合う旅に出る、、、

、、、ものすごくざっくりと、このようなストーリーです。

3年の歳月をかけて1907年に完成したした「アデーレの肖像」。
モデルのアデーレ亡きあと、オーストリアを占拠したナチスにこの絵が奪われたのが1938年。その年にマリアは夫とアメリカに亡命。
美術品返還審理を却下されたあと、オーストリア政府に訴訟を起こすのが2000年、マリア84歳。
そしてウィーンの調停にて返還判定を勝ち取ったのが2006年。
2011年にマリア94歳で永眠。 「アデーレ」は現在ニューヨークのノイエ・ギャラリーに展示されている。

、、、クリムトの名画に現代まで繋がるこのような数奇な運命があったとは、、、!

おそらく、当初のマリアはウィーンから本当に伯母の肖像画をアメリカに持ち帰るつもりはなかったのかもしれない。 たぶん、ただそれがウィーンの美術館にあることが不当だと、オーストリア政府に認めさせれば、それでよかったのかもしれない。

映画のラスト。 ウィーンでの裁判で勝利したあと、マリアはかつて住居だった建物の中に入る。そして、1937年の自身の結婚式の幻影の中に入っていく、このシーン。  ぞくぞくするほど感動した。 、、それでも彼女の過去は取り戻せないとしても。

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戦時下のナチスの美術品強奪、と奪還、返却というテーマは、僕の中で1月公開の映画「ミケランジェロ・プロジェクト」に繋がっていきます。

 

2015年12月 7日 (月)

 セバスチャン・サルガド 地球へのラブレター

映画 「セバスチャン・サルガド 地球えhのラブレター」 

 2014年 フランス・ブラジル・イタリア   原題 The Solt of the Earth

監督 ヴィム・ヴェンダース  ジュリアーノ・リベイロ・サルガド

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ブラジル出身の世界的写真家、セバスチャン・サルガドの活動を追ったドキュメンタリー。

原題の「The Solt of the Earth」は本作の中のサルガド自身の言葉「人間は大地の塩だ」に
由来するのだと思う。

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監督はヴィム・ヴェンダースとサルガドの息子のジュリアーノ。
ヴェンダースは「パリ・テキサス」とか「リスボン物語」「さすらい」とかいい劇映画が多いけど、「ブエナ・ビスタ・ソシアルクラブ」などの傑作ドキュメンタリーもある。

とにかく、すごい。 スクリーンに映し出されるサルガドの写真作品の数々。
これは写真集でもPCのモニターで観るのとも違う大画面ならではのとんでもない迫力。
たぶん後になってDVDで観ても、今回のように感動はしないだろう。
世界の悲惨な状況を写しても、そのモノクロの世界のなんて美しいこと!

それにサルガド本人の含蓄のあふれる言葉。

わかりやすいクライマックスなないので、寝不足のひとはちょっと危険かもしれないが、
これはすばらしい。  写真ドキュメンタリーの傑作だ。

2015年12月 2日 (水)

 あの日のように抱きしめて

映画 「あの日のように抱きしめて」 2014年ドイツ映画

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1945年、ベルリン。元歌手のネリーは顔に大怪我を追いながらも強制収容所から奇跡的に生還し、顔の再建手術を受ける。 顔の傷が癒える頃、ピアニストだった夫と再会するが、容貌の変わった妻に夫は気づかない。 「君は収容所で亡くなった妻にどこか似ている」、、、(そりゃそうだ)。 そして亡くなった妻になりすまして遺産を山分けしようと「妻に似ている女」(実は本人)にビジネスとして持ちかける。 「夫は自分を愛していたのか、それとも裏切ったのか」。 その思いに突き動かされ、提案を受け入れて、自分自身の偽物になるネリーだが、、

、、というのがこの映画のストーリーです。

98分。まったく無駄のない台詞と演出の心理サスペンス。

見どころは、「この男、いったいいつになったら、女の正体に気づくんだ!?」と、それに尽きます。 ネリーが収容所から生還して最初に聴く曲クルト・ヴァイルの「SPEAK LOW」がラストに彼女自身の歌唱で重要な役割を果たします。
、、DVDになったら、じっくり観たい名シーンです。

                           ・

それにしても、昨年から今年の戦後70年、ドイツ映画はナチスに翻弄された人々をあつかった作品が多い。 
ナチス高官の子供達の逃避行を描いた「さよならアドルフ」。
ナチスに処刑された無実の15人のフランス人捕虜。「シャトー・ブリアンからの手紙」。
それから今作の「あの日のように抱きしめて」。
どれも、戦争や軍人そのものではなくて、それによって大切なものを失った人たちの物語だ。

                           ・

そしてもう1作。こちらはアメリカ映画だが「黄金のアデーレ 名画の帰還」。 これもすばらしい映画だったんだけど、それについては次回に。

 

多摩クラフトフェア

11月22日(日) 

「第9回多摩クラフトフェア」を観に行ってきました。

会場は小田急多摩センター駅からすぐの「多摩中央公演」。

新百合ヶ丘から多摩線ですぐなのに、ここに行くのは初めてだ。

、、、これが、「パルテノン多摩」か!

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「パルテノン」。 たいそうなネーミングだなあ、と思ってたけど、まあ許す。

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そのパルテノンを登って、振り返ると、、

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ちなみに17時すぎに同じ場所から撮ったら、こんなだ!

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会場はあいにくの曇り空ですが盛況で。

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125のブースが並んでいました。

「クラフトフェア」というだけあって「木工」「陶磁器」「染色・織物」がかなりの割合をしめている。出展するには、抽選ではなくきちんと「審査」があるそうなので、作品のレベルは高い。

台風直撃とかよほどのことがないかぎり、雨天決行でテントや屋根はすべて作家さんが自前で持ってくるのだとか。 それから基本すべてのブースが「ワークショップ」か「制作の実演」をするのが参加条件、と。。
、、、無理です。はい。  「多摩クラ」は観て楽しむもの。

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いくつかブースを観ていくなかで、道志村で木工をやっているオジサンと気が合った。

「道志はときどき、クルマで走りに行きますよ。信号がないから渋滞しなくていいですね」

彼は音楽の趣味がこうじて楽器も作っている。

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ドブロ・ギター。かっこいいね。 ちょっと小ぶりだけどイイ音なります。

バケツボディのギター、なんとアンプも繋げられるときた。

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このあと、僕ちょっと借りて弾かせてもらいました。
調子にのって、ギュイーン、ギュイーンとスライドしてたら近隣のブースから「うるさいです」と苦情が。。 すみません、すみません。

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福井から来ていた「久保指物店三代目」の風車(かざぐるま)。

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自然の風に吹かれて、大小さまざまな風車がいっせいに回る様は圧巻だった。
すばらしい。

ひとつだけ買いました。 「ため息用風車」。 七色グラデーション。

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「ため息をつくと、幸せがひとつ逃げていくって言いますよね。
でも、ため息をついても幸せが帰ってくるようにと、羽根に『福』の字があります」。

すばらしいセールストークにつられて買ってしまった。

書いてていま思いだしたのだが、40年くらい前の「グレープ」というフォークデュオに「ほおずき」という歌がありまして、その歌詞にこんな一節がある。 正確でないかもしれないけど。

♪ ため息で廻したひとつの風車  とまらずにとまらずに廻れと2人祈っていたのに ♪

、、たぶん、この歌のことは風車の作者さんは知らないと思うが。

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