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2016年2月

2016年2月28日 (日)

「 愛と哀しみのボレロ  デジタル・リマスター版 」

昨日2月27日、映画「愛と哀しみのボレロ デジタル・リマスター版」を観た。

昨年11月頃に恵比寿ガーデンシネマで公開してた時に観ようと思ったんだが、映画のスケジュールを見たら、2月頃に新百合ヶ丘に来ることがわかったので、待ってました。
近いし、交通費かかんないし、会員価格だと¥1000で観られるし。

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                            http://mermaidfilms.co.jp/bolero/

この映画、上映時間が185分。 3時間5分もある。 長い!

以前、観た「愛のむきだし」という映画は4時間もあったが、3時間を超える作品はまあ「長いだろ」といっていいでしょう。

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時代は1930年代から1980年まで。舞台はモスクワ、パリ、ベルリン、ニューヨーク。

第二次世界大戦をはさみ、困難をくぐり抜け運命に導かれる4つの家族の物語。
主要な登場人物だけでも15人くらいになる。 それが3時間の中で舞台を次々に変えながら同時進行していくもんだから、、

、、はっきり言って1回観ただけでは話がわからん。
   、、、私が人並み外れてバカなだけなのでしょうか?

「人物相関図」というものがあって(旧い映画なのでパンフレットの販売はなかったが)、
上映後にそれをじっくり見た。

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で、ようやくわからんかった人物の関連が解けてきた。

例えば、「えっ、この人は最初のほうのあのシーンで駅に捨てられた赤ん坊で、そのおかげで収容所で死なずにすんで、、それじゃラスト近くのあのシーンは生き別れた母親との邂逅の場面だったんですか? そりゃ、赤ん坊がいきなりおっさんなんだもん、わからんかったわ」 とか

「えっ、このパリに上京してやがてテレビレポーターになった女性は、ドイツ人指揮者とパリのバーのシンガーの私生児?! ということはラストの場面では父と娘の初対面だったかもしれないのに、たがいに親子だとは気づいていないということでいいのか?」とか、

「え~と、モスクワでボレロのオーディションに落ちた娘が審査員と結婚して、その息子もバレエダンサーになってフランスに亡命して、、ニューヨークの音楽家の娘は歌手になって、
パリのピアニストとバイオリニストの孫が歌手になって、それでラストシーンのパリの広場で全員集合、と」 とか。

とにかく、時代に翻弄される人々壮大なドラマだということはわかるが、入り組んだ人間関係は予備知識なしに一見しただけではむづかしいかも。 、、俺がバカなだけでしょうか。

それにしても、ラスト15分。
たとえば、映画「4分間のピアニスト」のラスト4分のピアノ演奏。
「セッション」のラスト9分のドラムソロ。 映画のラストの心揺さぶる、超絶名演奏。
その大元、原点、かもしれない「ボレロ」の15分。

主要キャストがパリに集結、また中継のテレビ画面を見つめながらのラスト15分。 モーリス・ラヴェルの「ボレロ」の一大スぺクタルシーン。 この映画の2時間45分近くはこのラスト15分のためにある。 このシーンを映画館のスクリーンと音響で観るためだけにこの作品を観たとしても満足。

でも、やっと人物と舞台、時代の関連が頭に入ったのでもう一回観たいな。

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「ボレロ」をバレエダンサーが舞い踊る舞台は、ソロのダンサーが舞う、直径5メートルくらいの赤い円形のステージと、その外で踊るエキストラのダンサー。 「円形の赤いステージ」というか「台」。僕にはそれがどうしても、巨大な「ちゃぶ台」に見えてしまう。 これからちゃぶ台を見る度に「ボレロ」を思い出すだろう。

大晦日にテレビ東京で中継した「ジルベスターコンサート」。
昨年日本で引退公演をしたフランスの「100年に1人」のバレエダンサー、シルヴィ・ギエムも「ボレロ」を披露してすばらしかった。 そして、やっぱり「ちゃぶ台」だった。

2016年2月27日 (土)

「 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 」

本谷有希子さんは昨年のTBSラジオの「トップ5」という番組の曜日レギュラーで出演していた時によく聴いていて、それで本職が「劇作家」だと知った。 それよりも彼女の喋りが面白かった。
小説家として、一年後の芥川賞をとるとは思ってなかったが。 

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「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」という挑戦的はタイトルの本は、もともと戯曲(舞台の台本)として書かれたものを小説化して、さらに2007年に映画化もされた作品だ。

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「あたしは絶対、人とは違う。特別な人間なのだ」
女優になるために上京していた姉・澄伽(すみか)が、両親の訃報を受けて4年ぶりに故郷に帰ってくる。その日から澄伽による、妹・清深(きよみ)への復讐が始まる。 高校時代、妹から受けた屈辱を晴らすために。。

主な登場人物は、澄伽、清深の姉妹に血の繋がらない兄、宍道(しんじ)とその嫁の待子の4人。 もともと舞台劇のためか、舞台設定が家の中が多い。そして、その舞台を再現するかのごとく、執拗な情景描写とどこか舞台の台詞を思わせる独特な言い回し。
主人公の澄伽はどこまでも自己中で勘違い女、なんだけど共感できるところもちょっとだけあったりします。

この本は、電車の移動時間で、わりと一気に一気に読んでしまった。
そして、読み終えたその日に、DVDで映画版を観た。

出演は澄伽が佐藤江梨子、妹の清深に佐津川愛美、兄が永瀬正敏、兄嫁が永作博美という、この作品にとっては最高のキャスティング!

だって、この出演陣を知って小説を読んでいると、DVD観るまえから、勝手に脳内で彼らが演技し続けて、もう映画観終わったような気になったくらいだ。

特に主演の佐藤江梨子は最高だな。「高慢で自分を特別だと思っている勘違い女」この役はこの人しか考えられん。(、、最大級に褒めているのです)

「やっぱりお姉ちゃんは最高に面白いよ。そんなに面白いのに私の前に帰ってきちゃ駄目じゃない・・・! お姉ちゃんは自分の面白さを全然わかってない!」

最後はほとんどマンガだな、と思って読んでたら、映画でその台詞の後のシーンはほんとにマンガになっていた。 最後の小道具は最初のほうに伏線があったのだな。

ラストは小説と映画でちょっと違う。まだこの先があるかのようなラストシーン。

惜しむらくは永作博美演じる、バカがつくほどお人よしすぎる兄嫁を映画でもうちょっと細かく扱ってくれたらいいのに、と思った。

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面白かったんで、パンフレット手に入れてしまいました。Amazonで¥200で。

過去の映画パンフレットでも、ヤフオクかAmazonでけっこう見つかりますね。
だいたい安いほうで入手してます。


2016年2月21日 (日)

 ウルトラセブン 47話 あなたはだぁれ?

先週、2月12日(金)から14日(日)までの3日間、新百合ヶ丘、川崎アートセンターの映像館での上映企画「ベランダから見る世界 映画の中の団地」。

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日本映画大学の企画で「団地」が舞台の映画を9作品を上映した。

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そのなかのひとつが「ウルトラセブン 47話 あなたはだぁれ?」。
この作品だけ劇場公開の映画ではなく、全49話ある「ウルトラセブン」のひとつのエピソードだ。「宇宙人が団地住民を集団催眠にかけて、団地ごと地下と入れ替え居住する」という大胆な設定だ。ちなみにロケ地は「たまプラーザ」。

テレビシリーズのひとつだから正味25分。それを観るために¥800か、、、とも思ったが、いやいや「セブン」を映画館のスクリーンで観られるなんてそうそうないだろうし、ここはやっぱり観ておくべき、と。

「ウルトラマンシリーズ」の最高傑作「ウルトラセブン」!
ウルトラマン~ウルトラマンタロウ、ウルトラマンレオくらいまでの登場人物の名前など忘れてしまった、そもそも知らないという人でも、たぶん「ウルトラセブン=モロボシダン」という主人公の名はなんとなく知っているのではないだろうか。 たとえマニアでなくても。
あと紅一点の「アンヌ隊員」の名も、ある世代にはグッとくるはず。

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そう、「セブン」は斬新なヒーローや宇宙人や怪獣のデザイン、主人公の葛藤、なによりSF小説っぽいドラマ性のある巧みなストーリーにおいて傑作だ。

さてこの「47話」の上映。 たった25分のために観客はどのくらいくるのか、と思っていたらほぼ満席じゃないですか、さすが「セブン」。

懐かしい主題歌とセブンの黒いシルエットが走る、今見ても斬新なオープニング。
きっとここで胸がいっぱいになったおっさんもいたはず。

つっこみどころは多々あるけれども、大胆なストーリー展開。
上映終了後には満場の拍手が。。

これを選んだ企画はよかった。できれば「ウルトラセブン」だけで秀作を4本くらいずつ組んだ企画上映をやってほしいくらいだ、とアンケートに書いた。

ただ、俳優の古谷敏氏(アマギ隊員)がゲストの上映後のトークショーはよろしくなかった。
司会をつとめた映画大の学生が緊張しまくりで、これはなにかの罰ゲームなのかよ、と。
彼らはウルトラセブンについてどれだけ予習、準備してきたんだろう。
観客のなかには電車を乗り継いで観に来た人も多いはずだなのに(僕は走って15分だが)
しまらないトークではちょっと残念。

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でも「セブン」の特集上映はぜひやってほしいな。できればゲストに森次晃嗣(モロボシダン)さんかひし美ゆり子(アンヌ隊員)に来てもらって、なんて。

最後にウルトラセブン最大の見せ場、最終話のダンとアンヌの別離の名台詞を。

  「 一番星の出る頃、西の空を見てくれ。 大きな光が宇宙に帰っていく・・・
      ・・それが私だ・・・・ 」

2016年2月14日 (日)

3年くらい前に買った、愛用の黒い帽子が色褪せてきた。

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どこか染めてくれる工房とかないかな、と思ったが自分でやったほうが安上がりなので
Amazonで検索して、染料を買った。

 「ダイソン プレミアムダイ VELVET BLACK 」 英国製 ¥600くらいです。

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使用方法は、、

① 染料1袋を500㎖のお湯(40℃)で溶かす。

② 塩250gを6ℓのお湯(40℃)に溶かし染料を入れよく混ぜる

③ 染めるものを広げていれ、15分間混ぜる。

④ 時々かき混ぜながら45分間漬け置く。

⑤ 水洗いしてよくすすぎ、陰干しする。

、、、で、やってみました

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、、う~ん、少し濃くなったけどいまひとつだなあ。

3つもいっぺんに入れたからか、お湯の量や温度のせいか、わからんけど。

もっと、黒く。 色彩としての黒。 真っ黒。 漆黒。 黒よりも黒い、黒にしたい。

近々、再染色してやろうと思ってます。

その次は、革のジャケットを自分で染め直そうかな、と。







2016年2月12日 (金)

「 絵本古事記 よみがえり イザナギとイザナミ 」

町田の有隣堂に注文していた画集が届いた。

「絵本古事記 よみがえり イザナギとイザナミ」 ¥2600

奇しくも今日2月11日は建国記念の日(紀元節)。
古事記や日本書記で初代天皇とされる神武天皇の即位日、らしい。

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作家の寮美千子と画家の山本じんの、書きおろしと描きおろしで紡がれる神話世界。
大人のための絵本。 山本じんの銀筆によるドローイングの情念の物語。

「絵本古事記は本作が1冊目」とあるので続編に期待したい。

2016年2月11日 (木)

 ビュランに捧ぐ・・・ 

「 ビュランに捧ぐ・・・ 渡辺千尋と門坂流 展 」 2016.1・12(火)~2・13(土)

日本橋 不忍画廊 にて

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銅版画でももっとも古い技法の「エングレービング」。
「ビュラン」という彫刻刀で細い、細い線を直に彫っていく。
よく砥いだビュランで彫った線は、腐食で彫るエッチングの線とは違って、細く鋭く、美しい。
ちなみに紙幣などの肖像画はいまでもこの技法で彫られている。

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この展覧会はエングレービング技法で作品を作り続けた2人の銅版画家、渡辺千尋(1944-2009)と門坂流(1948-2014)の秀作各10点とその原版、それから愛用していたビュランなどの道具を展示、またこれまでに出版した書籍、画集なども展示、販売されている。

この展示はすばらしい。細い鋭い線の集積のみで彫られた版画。
線の集積はそのまま時間の集積だ。
その線は密集するところはくっついてみえてもほとんど交差されることがないのだ。
なんという集中力の持続。
楽しいとか、つまらないとか、飽きたとか、そういうものをすべて超えた、狂気にもにた世界。

会期わずかですが、時間があるかたはぜひみてください。
版画に興味のなかったかたにも観てほしいな。

今展のカタログが¥540で限定部数販売されている。 
小冊子だけどきれいな印刷です。

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2人の版画家の共通の友人である作家(小説、童話、詩)の寮美千子さんが「二人のビュラン憑き」というタイトルで文章を書いている。

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その冒頭で、門坂流氏の作品を初めて見たのは、2000年に青山の「ギャラリーハウスMAYA」で開催された「東逸子・門坂流 2人展」でのことだった、というようなことが書いてあった。 
そのほんの40分前まで、出久根育さんの個展を観るために、ギャラリーハウスMAYAに僕はいたので、ちょっと奇遇だなと思った。 いや、そうでもないか。

 

2016年2月 9日 (火)

出久根育 個展 その2

2016年2月6日(土)  港区北青山、ギャラリーハウスMAYA にて

チェコ・プラハ在住の画家、絵本作家の出久根育の個展の第2弾。

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この日は最終日。 仕事があったのだが早退して、なんとか16時半くらいに間に合った。

先々週までの、銀座のギャラリー「巷房」では最新作の黒一色の銅版画のみの展示だったが
「MAYA」では、個展では未発表だったもの、とくに絵本の挿画になったテンペラとガッシュ(不透明水彩)の作品や版画などが多かった。

壁一面に絵がぎっしりだったので、ちょっときゅうくつに見えなくもないが、それよりも見ごたえのある展示でした。

作家本人の許可を得たので画像を少し。

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3年前に購入した絵本の挿画になった銅版画もほとんど展示していたみたいだ。

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この本はすべてチェコ語なのでさっぱり読めないが、絵を読んで想像するに、「クリスマスの家族、子供に語るイエスの生誕と、人と心が通わせられないさびしい天使の物語」、、、
、たぶん。。

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短期間で2会場での個展、おつかれさまでした!

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