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2016年3月21日 (月)

「 恋人たち 」

映画 「 恋人たち 」   2015年 原作・脚本・監督 橋口亮輔

 2016年2月26日  川崎アートセンター・アルテリオ映像館にて

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                               http://koibitotachi.com

たしか毎日映画賞だったか、作品賞とって、2015年の日本映画で称賛されまくりの映画。
「ぐるりのこと」から7年ぶりの橋口亮輔の長編監督作です。

通り魔殺人事件で妻を失った男、アツシ。
退屈で平凡な暮らしの中、突如現れた男に揺れ動く主婦、瞳子。
同性愛者で完璧主義者のエリート弁護士、四ノ宮。

この主人公の映画ですが、正直な感想をいうと140分で3人の主人公はいらないです。
「アツシ」1人の、絶望と失望と慟哭と、それからかすかな希望の物語で充分に感動できて、
それであとの2人のストーリーはいらない。 余計です。 個人の感想ですが。

なので、DVDになってもう一回観るときは、「アツシ」のとこだけ観てほかのエピソードは飛ばしてしまうと思う。

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                          ・

通り魔に妻を殺されたアツシは首都高速の橋梁点検の仕事をしている。 機械よりも正確な聴力を持つ彼はコンクリートをノックした反響音で破損個所を探り当てることができる。

川の中に立つ橋梁点検のために、小さなボートで川を進んで行く。 この風景は芝浦とか汐留あたりだろうか。 頭上の高速道路に挟まれた「空」を見上げる姿に、「社会の底辺」感を演出しているのかな、と。 こう書くと、そういった大切な仕事をしている方にとても失礼だ。

橋口監督はオーディションで選んだ無名の俳優に合わせて脚本を「アテ書き」しているだけに、演技が真に迫っていてすばらしい。

絶望の中、憎い犯人を殺すことも、浴室で自分の手首をカッターで切ることもできず、捨て鉢になって薬物に手を出すが、売人から買ったそれは偽物で、、、

欠勤が続くアツシを職場の上司が訪ねてくる。 この室内の会話にシーンは感動的だ。

「俺、本当に犯人殺したいです! 
法律が許さなくても、世間が非難しても、神様はきっと許してくれると思うんです、、、!」

 上司は静かに言う。

「殺しちゃだめだよ。 殺したらこうやって話せないじゃん、、 
 あなたともっと話したいと思うよ、、」

、、、たぶん、人は人と話すことで救われるのだ。

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