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2016年3月15日 (火)

カラヴァッジョ展

 カラヴァッジョ展  2016年3月1日(火)~6月12日(日)

  国立西洋美術館  http://caravaggio.jp

2016030601


3月6日(日)に上野の国立西洋美術館に「カラヴァッジョ(1571-1610)展」を観に行った。

今年は「日伊国交樹立150周年だそうで、都内ではすぐ近く、同じ上野公園内にある「東京都美術館」では「ボッティチェリ展」、そして両国の「江戸東京博物館」では超ビッグネームの
「レオナルド・ダ・ヴィンチ 天才の挑戦」展が開催されている。

そのボッティチェリやレオナルドなどのルネサンスのビッグネームと比べてしまうと、いまいち
一般の知名度が足りないせいか、日曜日の美術館だというのに、それほど混んでいなかった。 ま、そのほうがいいけど。

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展覧会出品の51点の内、カラヴァッジョの作品は12点。 
その他はカラヴァッジョの画法に影響を受けた画家たち(カラヴァジェスキ)の作品が展示されている。 なのでカラヴァッジョとその他の画家の作品を比べてみると、技術的な「格の違い」がはっきりとわかります。

ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ。
ルネサンスの彫刻家、ミケランジェロに対して美術史上の「もう一人のミケランジェロ」ともいわれたりする。 (ちなみに「3人目のミケランジェロ」は映画監督のミケランジェロ・アントニオーニということで)

この画家の闇の中からスポットライトをあてたような劇的な明暗に浮かび上がる人物の表現はヨーロッパ中の画家に影響を与えた。 たぶん、カラヴァッジョがいなければレンブラントの「夜警」などの傑作群もない。

それと僕が興味惹かれるのが、この画家の人生、気性の激しさゆえの破滅型すぎる生涯。

なにしろ暴力沙汰を繰り返したあげくに、殺人を犯しローマから逃亡、放浪の果てに38歳で野垂れ死にしたという。

殺人を犯してからも作品は描き続けたが、殺人後の作品のほうが絵に異様な凄みがあるように思える。

そんな時期のいちばんの話題作が世界初公開の「法悦のマグダラのマリア」(1606年)。

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なぜ「世界初公開」か。 この作品は死後400年以上所在がわからなかったのが、2014年になって個人コレクターのもとで発見、そして真作鑑定が認められた。
そして今も美術館などのパブリック・コレクションではなく「個人蔵」のため、一般の目に触れるのはこの上野の展覧会が初めてなんですね。
オープニングレセプションでは海外メディアもこの絵の前に貼りついていたそうだ。

カラヴァッジョは亡くなるまでこの絵を手放さずにいて、一説には殺人事件の恩赦を受けるためだったともいわれる、いわくつきの作品だ。

この作品、今展覧会の最大注目作なのに、昨年作成、配布されたチラシには載っていない。 思うに、ギリギリまで所蔵者との間に貸出交渉などがまとまらなかったのではないだろうか、などと考えてみる。

無法者がどうしてこんなにも、美しい絵が描けたのか。

印刷物では何度も作品を観てきたものの、初めて実物を観て、さらに好奇心を掻き立てられます。

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