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2016年6月11日 (土)

森羅万象を刻む - デューラーから柄澤齋へ

先日、町田市立国際版画美術館で6月19日まで開催されている「 森羅万象を刻む デューラーから柄澤齋へ 」を観てきた。

                                   http://hanga-museum.jp/

2016060701

2月に日本橋の不忍画廊で「ビュランに捧ぐ 渡辺千尋と門坂流 展」を観てきたけど、この「森羅万象を刻む」も同じく「ビュラン」と呼ばれる版画用の彫刻刀で刻まれた版画作品の、いわば「歴史」を辿る展示になっている。

  これは僕のビュラン。 まず刃先を鋭利に砥げなければ、道具にならないです。

2016060702

展覧会では銅版画(エングレーヴィング)だけでなく、木口木版画の作品も多数展示されています。 「木口木版」は堅い木を「輪切り」にした断面に線を彫る版画です。 木を縦に切った「板目」より目が詰まっているので細かい表現が可能なのです。
木口木版では、僕がファンである柄澤齋さん、彼に影響を与えた日和崎尊夫の作品を展示されている。

ほとんどの作品が黒一色のモノクロ作品。 ま、はっきり言って地味な展覧会ではある。

銅版画は凹版なので彫った線が黒くなる。
木口木版は凸版だから彫った線が白い。

どちらにしてもその「線」はまさにまさに「超絶技巧」。

展示室に入る受付でルーペを借りた(もちろん無料)。 
作品の全体を観てから、その線をルーペで拡大しつつ追っていくと、膨大な手間と時間に頭がくらくらしてくるわ。

                           ・

1点、不思議な作品を紹介しよう。

 クロード・メラン 「聖顔」 1649年

2016060901

布にイエスの顔が現れたという、聖書の元ネタはさておき、この作品をさらに拡大すると、、

2016060902

マジか!、、、
! ! ? この作品は螺旋状に刻まれた「1本の線」の強弱だけで描かれている、、! !

こんなことが出来るのか?  あれこれ制作手順を想像してみた。

ビュランの刃先は常に一方向を向いているので、曲線は版のほうを動かして刻む。
この木の年輪より多いかもしれない線を刻むのに銅板をどのくらいクルクル廻したんだろう、とかしょうもないことに頭を巡らしてしまった。

「森羅万象を刻む」はあと1週間。 6月19日(日)まで。

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